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桃介橋
桃介記念館・読書発電所


日程
2011/05/16
2012/11/16

行程 長野県/南木曽町

地図

公式Web

2011/05/16

桃介(ももすけ)橋
国の重要文化財
橋長247m、幅員2.7m全幅4.7m、主塔3基
石積み部分高さ13.0m
コンクリート部分高さ13.3m


橋の通路は上下に波打っている


中央の橋脚からは
河川敷に下りることができる


鯉のぼりは毎年5月の名物になっている


橋下を流れる木曽川の水は澄んで美しい



ここより上流の木曽川に読書ダムを作り
木曽川の水を堰き止め
山にトンネル(暗渠)を掘って水を通し
柿其水路橋 225kakis.html に出て
さらに水路のトンネルで
これより下流にある読書発電所の
直上に作った水槽に水を貯めて
水圧鉄管で発電所に水を落とし
発電したのが「読書発電所」の一体の施設である

桃介橋は大正10年(1921年)竣工

国の重要文化財(柿其水路橋と
この下流にある読書発電所とを一括して指定)

当時の桃介橋には
工事用のトロッコの軌道が敷設されていた
この軌道は
南木曽駅~桃介橋~山中の読書発電所導水路に
通じていた、との説明がある



2012/11/16

桃介橋
向こう側が国道19号線・南木曽駅


桃介橋と南木曽の町
遠方は木曽駒ヶ岳


桃介橋

 




夜にライトアップ(LED電球)された桃介橋


桃介橋の橋脚(石積み部分)だけに残る
当時の森林鉄道のレールの実物
当時は、桃介橋の上を森林鉄道が走っていて
南木曽駅まで木材を運んでいた

桃介橋の改修にともない
現在ではそのほかの木道部分にはレールは無い
木道部分では、木を2本、色を黒くして(写真)
当時のレールの位置を模している

筆者の実測によれば
左右レール中心~中心の幅617mm
軌間(ゲージ)590mm
レール頭部幅27mm

この線路の終点はJR南木曽駅

桃介橋は、
わざわざ川幅の長いところに架かっている

すこし下流には川幅が狭くなっていて
橋が架けやすい場所もあるが
ここに橋を作った理由は
当時開通していた鉄道の南木曽駅が
川よりかなり高い所にあるので、
森林鉄道と南木曽駅との高低差を無くして
木材積み替えの便を考慮し
この位置にしたもの

明治42年(1909年)に
三留野(みどの・南木曽駅の上流側)
まで鉄道(現在のJR)が開通していた


桃介記念館

当時としては、とびっきりモダンな西洋建築
貴重な資料も多数展示されている

桃介記念館正面の左側には
「南木曽町 山の歴史館」
(旧 御料局妻籠出張所の建物を移築)と
旧桃介橋の橋桁の保存展示の建物がある

山の歴史館と桃介記念館は
廊下で繋がっている
写真:下の森林鉄道機関車の上に写っている


桃介記念館敷地にある
森林鉄道機関車
南木曽町の国有林で運転されていたもの

説明板によれば
南木曽町の森林鉄道の歴史は
蘭線・予川線・田立線の
3主路線(延長33.7km)と
田立線・長者畑線・柿其線・下山沢線
の4支線(36.0km)があり
総延長は69.7kmであった

昭和2年(1927年)から
昭和42年(1967年)まで
40年間運行された


桃介記念館敷地にある、
読書発電所の発電用フランシス水車
1973年から1997年まで使用されていたもの
この水車1台で14000KWの発電ができる




読書(よみかき)発電所と
木曽川(左が下流)
写真の遠方は南木曽岳1679m

読書発電所は桃介橋の約2km下流の
木曽川右岸にある
国の重要文化財
(柿其水路橋・桃介橋と合わせて)

福沢諭吉の娘婿である福沢桃介が
大同電力(現在の関西電力)社長として
指揮を執り1年10ヶ月で完成
発電所建物の上方(写真中央左上)にある
白い建造物が貯水槽
有効落差112m

貯水槽までは木曽川上流の読書ダムの
取水口から水路トンネルや
柿其水路橋 225kakis.html を通って
導水している

導水路は取水口から貯水池まで
総延長約9kmにもなる
そのほとんどが水路トンネルを通る
現在は岩倉川(柿其渓谷)からも取水

貯水池まではできるだけ
落差を取らないように導水し
貯水池から発電機の水車へ
一気に水を落として発電する

写真に見える水圧鉄管は内径2.9m
全長290m(建設当初の鉄管三条)

発電開始 大正12年(1923年)
40700KW(当時・発電機3基)
114400KW(現在・発電機4基)
追加された1基は新型で発電量も旧型より大


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